筋トレや運動している方は、プロテインを摂取していることでしょう。しかし、正しい摂取量をご存知の方は、多くはないでしょう?運動量、体重、年齢によって、プロテインの摂取量は、調整すべきです。ここでは、正しいプロテインの摂取量を解説していきます。
ずばり、結論は次の通りです。

ベンチプレス、スクワットなどの多関節トレーニングを行った場合、上記表1に 5~10g程度プラスしたタンパク質量を摂取する。
例)体重70kgの若年者なら、21.8~26.8gが最適なタンパク質摂取量になる。
なぜ、そうなのか?根拠が知りたい方は、続きを読んで下さい。
では、まりあさん、お願いいたします。
こんにちわ。まりあです。ただいま、筋トレにハマっている女子です。
ところで、
皆さん、いつも摂取しているご自身のプロテイン製品の正確な「タンパク質の量」を知っていますか?
プロテイン製品をお持ちの方は、成分表を見て下さい。

1食分21gですが、タンパク質量は 15.0gであるところ注目して下さい。
ここでは、タンパク質量について、解説します。
タンパク質の摂取量は「年齢・体重・トレーニング内容」で決まる
筋トレ効果を高める1食分のタンパク質摂取量は?
最近、ジムに通っている、筋トレ初心者のさやかです。
皆さん、よろしくお願いいたします。
よくタンパク質は、1食当たり20gを目安って聞くけど、みんな同じ量でいいの?
それは、1つの目安だね。スポーツ科学やスポーツ栄養学では、「筋トレ後の1食当たりの最適なタンパク質摂取量は、年齢、体重、トレーニング内容によって決まる」と考えられているよ。
へ~どれぐらい摂取量が違うの?
何か根拠となる事例があるのかなぁ。
2009年に、体重のことなる20代と70代で検証したデータがあるから紹介するね
体重の異なる20代の若者と70代の高齢者を集め、レッグエクステンションを行った後に0~40gのタンパク質を摂取させ、筋タンパク質の合成率を計測。
筋タンパク質については、下記の項目で詳しく解説しています。
気になる方は、クリックして下さい。
” タンパク質とアミノ酸って違うの? ”
ほぉ、検証者の年齢にだいぶ差があるね。で、その結果はどうだったの?
タンパク質の最適な摂取量は、「年齢」「体重」によって違いが生じることがわかった。
ムーアさん達は、この時のデータを解析し、
「1食当たりの最適なタンパク質の摂取量」を考えるのに役に立つ係数を導きだしているよ。
1食当たりの最適なタンパク質の摂取量は
20代の若者 体重1kg当たり 平均0.24g(0.18~0.30g)
高齢者の方 体重1kg当たり 平均0.40g(0.21~0.59g)
年齢で、ずいぶん摂取量が変わるのね。
体重60kgの20代の若者なら
0.24g×60kg=14.4g のタンパク質をトレーニング後に摂取したらいいのね。
なんだか係数だと、わかりずらいわね。
そうくると思った~!!
表にした解析データがあるよ。この表は、「科学的に正しい筋トレ」の著者庵野拓将先生が作成したの。

うんうん、イメージしやすいよ。
ところで、どうして高齢者は係数の数値が大きくなるの?
これじゃ絶対にタンパク質摂取量は、同じ体重の若者より多くなるでしょ?
よくぞ、気づきましたね。さやか、流石だね。
エッヘン、凄いでしょう! で、その理由は?
そうそう、それは、加齢に伴って筋タンパク質の合成機能が低下するからだよ。
高齢者が筋トレの効果を最大化するためには、若者より多くのタンパク質を摂取する必要があるの。
わかったわ。ところで
30~60代の方々のデータは、ないの?
うん。残念ながらデータはないよ。でもね、
30~60代では、20代の若者の摂取量に 5~10g程度プラスして計算する必要があると考えられているよ。
まりあが、頑張って年齢別で表を作成したよ。あくまでも目安だからね。
参考になると嬉しいです。
最適なタンパク質の摂取量は「トレーニング内容」で変わる!?
今度の話はね。「タンパク質の摂取量は、トレーニング内容を考慮して検討しないといけないよ」って話だよ。
結論を先に言うね。
- 単関節トレーニングを行う時は、ムーアさんたちの示した係数を活用。(表1、表2参考)
- 多関節トレーニングを行う時は、ムーアさんたちの示した係数に 5~10g程度プラス。
「年齢」「体重」それに加えて、今度は「トレーニング内容」ですか!
なんだか複雑になってきたわね。
ねぇ、単関節トレーニングと多関節トレーニングって何?
あ~。さやかは、まだ筋トレ初心者だったね。次の通りだよ。
1つの関節だけが動くトレーニングのこと。
肘関節だけが動くバーベルカールや、膝関節だけが動くレッグエクステンションなど。
2つ以上の関節が動くトレーニングのこと。
股関節と膝関節、足関節が動くスクワットや、肩関節と肘関節が動くチンニングなど。
多関節トレーニングは、多くの筋肉を動かすことになるよ。
あ~だから、 タンパク質の摂取量が、多関節トレーニングは、単関節トレーニングより 5~10g 多く増やす必要があるのね。
うん。2018年に、マクマスター大学のストークさん達が「トレーニング内容とタンパク質の摂取量の関係」の研究報告を見直して、次の見解を出したよ。
多関節トレーニングを行った場合は、単関節トレーニングを行った場合よりも、タンパク質の摂取量を増やすことにより、より筋タンパク質の合成を高められる可能性があると示唆したことから、
「タンパク質の摂取量は、トレーニング内容を考慮して検討すべきである」と指摘。
タンパク質の摂取量は、 トレーニングメニューによって変えるのがベストだね。
まりあ、さっきみたいに表にしてよ。「年齢」「体重」に「トレーニング内容」も考慮した表、いいでしょ?
わ、わかったよ。今作成します!!
(カタカタ、カタカタ) キーボード打つ音
相変わらず、人使いが荒いなぁ~。
ん?なに? 何か言った?
……。べ、別に何もないよ。
ほら、出来たよ。
Thank you! (ありがとう!)
You works fast! (さすが、仕事が速いわ!)
You’re welcome. (どういたしまして)……なんで英語なの?
上の表3を参考にし、トレーニング内容によって、タンパク質の摂取量をコントロールするといいよ。
恐らく皆さんは、1食分のタンパク質摂取量が多いことに、びっくりしていないかなぁ?
筋肉を肥大化したいなら、必要になる量だよ。
確かに、初心者には、タンパク質摂取量が多く感じるね。
たくさんプロテインを摂取することになるけど、体への影響は大丈夫なの?
特に「腎臓」への影響が気になる方がいると思うわ。
気になる方は、 ”プロテインの過剰摂取は「腎臓」に悪いの?”で解説していますので、クリックして下さい。
24時間における最適なタンパク質摂取量を計算せよ!
1食分の最適なタンパク質摂取量について考えたわけだけど、
筋タンパク質の合成感度は、24時間継続するの。
今度は、24時間におけるタンパク質摂取量を解説するね。
筋タンパク質の合成感度については、”プロテインの摂取タイミングは? ” で解説してるから、興味がある方はぜひ読んで下さい。
24時間における最適なタンパク質の摂取量は、係数が導き出されているの。
24時間で、体重1kg当たり平均値1.62g(最小値1.03g~最大値2.20g)
体重70kgの方なら、
1.62 g/kg × 70 kg = 113.4 g
が最適な摂取量ってことね。
これもわかりやすく…….。
表でしょ? はいはい、もう作成済みですよ。
わかりやすいよ。
ありがとう、まりあ。
筋トレに最適なタンパク質摂取量をシミュレーション
ねぇ、まりあ、お願い!!
24時間におけるタンパク質の摂取パターンをシミレーションしてよ。
えっ、するの?
わ、わかったよ。じゃ、体重70kgの若年者を例にするね。
データを整理するよ。
24時間における最適なタンパク質摂取量は、 体重1kg当たり平均値1.62g だから
1.62 g/kg × 70 kg = 113.4 g だよね。
計算が苦手な方は、下記の表をクリックで表4が拡大できるよ。
一方で、ムーアさんの係数で計算すると、1食当たりの最適なタンパク質の摂取量は 、 体重1kg当たり 平均0.24g だから、
0.24g×70kg=16.8g となるね。
計算が苦手な方は、下記の表をクリックで表2が拡大できるよ。
次がトレーニング内容だよね。一般的に筋トレは多関節トレーニングが中心だから、ムーアさんの単関節トレーニング係数に、プラス10gしたらいいね
0.24g×70kg=16.8g +10g=26.8g
約27gだね。
計算が苦手な方は、下記の表をクリックで表3が拡大できるよ。
みんな、ついてきてる?
……。えっなになに。 プシュ~(頭から煙)
……。OK。おさらいするね。
最初に、24時間のおけるタンパク質摂取量を計算する。
1.62 × 自分の体重 = 24時間における最適なタンパク質摂取量
次に、1食当たりの最適なタンパク質摂取量を計算する。
0.24~0.40 × 自分の体重 = 1食当たりの最適なタンパク質摂取量
ここは、係数が変化するところで、研究データも乏しいので、表2 を参考にするといいよ。
そして、みんな筋トレしているから、1食当たりの最適なタンパク質摂取量に、プラス10gする。
1食当たりの最適なタンパク質摂取量 + 10 =
筋トレ分を入れた1食当たりの最適なタンパク質摂取量
わかった?
えっ、え~わ、わかったわ。
本当にわかった? じゃ、話を戻すよ。
体重70kgの若年者がモデルのシミュレーションだから、
24時間における最適なタンパク質摂取量は、 113.4 g。
1食当たりの最適なタンパク質の摂取量は 、 16.8g となるね。
筋トレ時はプラス10gするから、約27gだね。
シミュレーションするよ。

じゃ~ん。出来上がり!
ん?就寝前の 35gってなに?聞いてないよ。
さやかチェックが、入った!
筋トレ後の就寝前は、35gのプロテインを摂取するのが最適とされているの。
そうなの。しかし、結構プロテイン摂取しないといけないのね。
私もシミュレーションして、最適なプロテイン量を摂取するようにするわ。
今日は、まりあ教えてくれてありがとうね。
どういたしまして。
まりあさん、解説ありがとうございます。
皆さん、どうでした?
少々、計算があって複雑に感じたかもしれません。
しかし、筋肉を効率よく肥大化させるには、最適なプロテイン量を摂取しないといけません。
ぜひ、チャレンジしてみてください。
まりあ と さやか のつぶやき
いや~。勉強になったわ。摂取量が考えてたより、多いのに驚きだわ。
そうなの。筋トレして、筋肉の肥大化を目指すなら、必要な量だよ。
まぁ、私はそこまで求めてないけどね。
でも、やるからには少し筋肉つけたいかなぁ。
ところで、効果のほどは、どうなの?
うん。でてるよ。
筋肉がつくのが、速くなっているよ。
効果がでるまで、最低3か月~半年はかかるかなぁ。
結構、時間がかかるのね。
だって、ジム行けるのは、仕事があると週に1回だよ。多くても週に2回。
ジムに行かない週もあるしね。
それに、トレーニング内容にもよるよ。まだまだ初心者だから、身体への負担が大きい高強度トレーニングは、いつもできないよ。
まりあは、ダイエットのために、筋トレしてるからね。
私も、負けてられないわね!!
頑張ってトレーニングして、効率よくプロテインを摂取するぞー!!
私は、痩せるならキレイな身体のラインを作りたいの。
そのためには、筋肉をつける必要があるからね。
私も、さやかには、負けないよ~。
それじゃ、一緒に
輝く自分に~
なれー!!!
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